2020年振り返り

2020年を振り返る

仕事

年始はD論の審査会があった。研究室の練習でボコボコにされてとても辛かったけど、本番では無難に受け答えできて無事博士号を取得できたのでよかった。どうでも良いけど、個人的には「はくし」より「はかせ」という読みの方が好き。 1-3月は審査会以外にもセミナーや研究会で発表する機会がいくつかあってそれなりに忙しかった。でも人前で英語で発表する度胸はこの五年間でかなりついたと思う。ゴリゴリの Japanes English だけど。

4月からは会社に入っていわゆる社会人というやつになってしまった。博士の学生だって(少なくとも僕の周囲では)一人の独立な研究者として見られていたし、教員と研究室を一緒に運営しているという意味では十分社会的な存在なのだけど、この国では企業に勤める人イコール社会人という認識があるらしい。不思議だ。

まあとにかく4月から企業勤め人になり、コロナ禍のために入社からずっとリモートワークをしている。仕事は研究とは全く違う分野なので(僕の研究内容は一般社会では役に立たないのでそれを生かした就職はできなかった)学ばなければいけないことが沢山あってなかなか大変だった。会社には研究と違って比較的タイトな締め切りが多くある。そのため必然的に人々から余裕が失われていくし、コミュニケーションがちょっとでも不足して手戻りが生じるとすぐにキツキツになるという印象を持った。効率よく働かないとあっという間に労働で人生がすり減ってしまう。

今年はひたすら三体を読んでいた。1巻と3巻は英語で読んだ。ケン・リュウが英訳していたので彼の翻訳で読みたいと思ったからだ。この時代にあえてこんなどストレートな大作SFを書いて、しかもそれが全部面白いと言うのはすごい。特に2巻で出てくる黒暗森林 (dark forest) というアイディアがとても優れている。このアイディアのおかげで第3巻も成り立っているといって過言ではない。

The Three-Body Problem (English Edition)

The Three-Body Problem (English Edition)

三体Ⅱ 黒暗森林(上)

三体Ⅱ 黒暗森林(上)

三体II 黒暗森林 下

三体II 黒暗森林 下

  • 作者:劉 慈欣
  • 発売日: 2020/06/18
  • メディア: 単行本

英語は必然的に読むのに時間がかかるので今年一年はこれ以外の小説はほとんど読めなかった。一応いくつか読んだ中では『黄色い雨』が印象に残っている。

黄色い雨 (河出文庫)

黄色い雨 (河出文庫)

仕事の勉強のための本を読むことも多く、趣味の読書が少なめになってしまったのは反省。

音楽

今年よかったアルバム。

サニーデイ・サービスの新しいアルバムは、彼ららしい音楽が現代でも通用すると改めてわかってとてもよかった。

open.spotify.com

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あとは今年の曲ではないけど、 YouTube 上のオンライン・クラブイベントで偶然知った星宮ととさんの音楽がよかった。何が良いかと言われると言葉にしづらいのだけど、とにかく今年はよく聞いていた。

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2021年

もっと余裕のある、持続可能な人生を遅れるように色々な物事のバランスをとっていきたい。